てづかみ

2005年11月4日 友達
ムスリムのオフィスメイトの断食が終わり、家にはごちそうがあるらしい。おいで、というので行ってみた。

おもちみたいなものや、ピーナッツのソース、ココナッツの野菜、クッキーやら。ご馳走というには割合質素である。家庭の味が並ぶ。味はとてもおいしかった。辛いものは少なくて、甘いものが多い。彼らは私にはいつもスプーンを出すけれど、自分達は手で食べる。

せっかくご馳走してくれるのだから、と思い、手で食べる、と宣言した。で、教わって、食べようと思ったのだが・・・3秒ほど戸惑った。価値観といっては大げさだが、今までどこかで下品だと思っていたことをするのにはちょっと思い切りがいた。乾いたものではなく、普通にソースが溢れているのである。手がべちゃべちゃになるのだ。それを口に運ぶ。私は潔癖症とは程遠い。ただ、みかんの類は大好きなのに、あまり食べない。手が汚れるから。ぶどうも、皮をむくのが面倒で食べなかった。好きなのに。
その私が、なんと手づかみで、このソースが半分を占めているようなものを!

よーし。思い切ってやってみた。やってしまえば、案外こんなもんだな、という感じだ。でも少し難しい。どうしても指を離すタイミングがつかめない。

何よりも面白かったのが、自分がこんなささいな異文化体験に勇気を必要としたこと。自分の頭が私の文化にあうようにチューニングされていたこと。まだまだ小さいな。こんなことで驚くようじゃ。

それにしても私はこの家族が昔の日本の家族を見ているようで好きだ。部屋の乱雑さ加減や、台所の汚さ。私の家に来ても、真っ先にテレビをつけるようなところ。なんとなーく、懐かしい感じ。

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